2012年3月12日

モートンのインタビュー& 9月のファンパーティー

昨日から今日にかけてはモートン情報が立て続けに入ってきた。

こんな時に限ってパソコンはご機嫌斜め。
ラジオでのインタビューは中身が分からなかったけど、ウェブサイトに文字が載ればGoogle翻訳の手を借りればなんとかなる。
ようやく修復を済ませて記事を読もうとしたら、a-ha.comからオスロでのイベント情報がツイートされていた。
Facebookを見たら別のウェブ記事まで・・・
あまりの勢いに混乱しそうなので、1つずつ整理しておきたいと思います。
(相変わらずノルウェー語の英訳を意訳しています)


3月10日付TV2 インタビューの内容

今週リリースされたLightningを含め、数曲はスウェーデンのスーパーグループ、Kentとのコラボレーションでした。
前のソロ・プロジェクトから4年、今回モートンが作り上げたのは以前と違う純粋なポップ・アルバムでした。

Kentとの仕事はとても楽しかった。ものすごくいいバンドだよ。

4月にはロシア、ドイツ、フランス、イギリス等を回るツアーが始まり、南米に移ります。
ツアーにはa-haの曲も入ります。

オーディエンスを尊重する意味も少しある。僕の声はa-haに関連している部分が多く、全く歌わないのはかなり変な感じ。

何か呼ばれたような、自分のしていることは本来そうするべきだった、という感じがする。まだ余力もすべきこともある。
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a-ha-live.comがJust Loomisへインタビューした時にも出ていた“Call”という言葉が、モートンからも出てきた。
ノルウェー語の原文では“Et kall”。
いくつか該当する言葉(使命、天職、任務など)を見て、やはり日本語で表現するのは難しいと思った。
モートンは子供の頃から教会に通い、神学校に行っていたから特に聖書やクリスチャンの感覚から来る表現が多いけど、運を天に任せる、といった外からの流れに乗るだけではなく、心の奥から出てくる強い気持ちや衝動、意識も含めたものを“Call”と言うようです。
日本語で“天の声に従って”とか言うと変人扱いされそうだけど、信仰心のあるなしに関わらず、文化としてキリスト教が浸透している欧米では珍しい表現ではなさそうです。



3月10日付Dagbladet.no インタビューの内容
a-ha-live.com 3月11日付の英訳を参考に3月17日一部修正)
Morten Harket
• 生年月日 1959年9月14日
• 1985年、Take On Meでノルウェー人として初めてアメリカン・チャートのトップになり、ブレイクしたa-haのボーカリスト。
• 1989年にスウェーデン人モデルのCamilla Malmquistと結婚。彼女との間に3人の子供がいるが1998年に離婚。(情報:Snl.no)

前回のソロアルバム、Letters on Egyptから4年が経ち、4月に次のアルバム、Out of my handsがリリースされます。昨日はファースト・シングル、Lightningが発売になりました。
この曲はモートンがスウェーデンのバンド、Kentの2人(Joakim Berg、Martin Sköld)と一緒に書いたものです。

2人とのコラボレーションはいろんなレベルですごく興味深かった。Kentは大好きだよ。
彼らはすぐ核心を突いていい加減なところが無く、親しみやすくて熟練したチーム。2曲一緒に作り、僕が英語の歌詞を書いたKärlekens Vantaの英語版(Burn, money, burn)もある。

イギリス人デュオ、Pet Shop Boysの2人(Niel Tennant、Chris Lowe)とのコラボレーションもあります。
彼らはいい曲を提供してくれて、僕は受け取るだけだったんだ。(と言って笑う)

かつてa-haの看板だったモートンは1人で曲を作りたいと思ったことはなく、今回のアルバム作りでも他のソングライターを入れたかったそうです。

他の人と交流することで新しいものを入れようと思った。何人もの人が交差する中でとても面白いものができるかもしれない。僕の期待する出会いにはそれが起きる。a-haもそうだよね。

今度のアルバムは以前より市場向けだと考えているようです。

このアルバムは甚だしく商業的という感じで面白いね。
だけど“アイドル”みたいなショーと僕自身との違いは、彼ら(アイドル?)は人の求めるものを送り出し、僕はみんなが欲しいことにも気付いていなかったものを送り出そうと努めている、ということ。僕にとってポップ・ミュージックを面白いと思うようになったのはそんなところだよ。 

1995年にWild Seed(日本でも発売されたアルバム、ワイルド・シード)をリリースした時は、東ティモールでの人道問題が中心的な課題でした。新しいアルバムには政治的な内容も入っているといいます。

Kentのカバー曲、Burn, money, burnは絶望的な政治的要素の曲。価値観についてが一番だけど、自分達が踊らされている金融システムを直に非難もしている。人によっては命がお金に換算され得るわけだから、率直に危険を感じる。

特に気候変動については政治的に大きく関わりながら、彼はどの政党にも重なることはありません。
僕の一般的見解だけど、本当に真剣に環境問題を受け止める政治家が1人いる。彼が僕達に示したよりずっと難しく危険な状態で、世界共通のこと。 
だけど政治に関わる基盤として音楽を使えるとは全く思わないし、アルバムの中で政治的なのはこの1曲だけ。自分にとって、あふれ出た時にだけ起こるものだと思っている。

世界情勢がどうであれ、それは物理的な存在で、モートンの疑問は興味深いものでした。

とても興味深い問題だと思う。自分達が存在するという事実は確信しているけど、世界は自分達が理解している通りに存在するとは思えないんだ。

モートンが哲学的な物思いにふけることは知られていますが、それも音楽に持ち込むことはなく、“音楽に夢中になる物事への衝動的反応”が彼の居場所です。
分析的なプロセスでは音楽の外にいる。興味があるのは衝動、直感、調和、不協和音、温度、耳にしたことを信じれば、それ以外はない。

ノルウェー最大のポップスターは、代替医療との関わりも今までオープンに話してきました。
どんな風に効くの?

それについては話そうと思わないね。そのためのインタビューじゃないだろうし。けどストレートに聞かれたから答えないとね。ヒーリングは自分に合ってるんだ。
だけど僕は気まぐれだから、もう答えるのはダメだね。人によっては時代遅れで変に思う、ということは気にしてないんだ。ヒーリングは効果があるから取り組もうと思うだけ。

2010年12月4日、Oslo Spektrumでのコンサートを最後にa-haとしてのキャリアは締めくくられ、もう戻る予定はないと言います。

そこ(a-ha)ではもう何も起こらない。僕達はウマが合わないことで有名だけど、知っている限りでは穏やかで調和の取れた関係だよ。だけど僕はa-haの専門家でもないからね。
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漢方や針治療も普通に存在する国では、モートンの言う“ヒーリング”は別に変じゃないと思うんですが、西洋医学が主流の欧米では取られ方が違うんでしょうね。
ノルウェー旅行中に出会ったサーメ(ラップランドの人)もヒーリングや瞑想をすると言っていましたし、自然志向のモートンにはごちゃごちゃ言われることの方が違和感あるのかもしれません。


a-ha.comからは、ポールとマグスがモートンの誕生日にバンドへ誘ったのが30年前の9月14日だったことから企画されたファンパーティーを、1997年以来ノルウェーで最初のソロコンサート後に同じ会場で行うことが発表されました。
a-ha解散前から知らされていた写真集も9月に発売されるので、オーダーしてオスロで受け取れるようにもできるそうです。
解散後にオープンしたマグスのギャラリー、Stolper + Friendsでその写真展も開かれるということなので、2010年12月以来のa-ha weekになりそう。

チケットの前売りはノルウェー時間の12日から。
http://a-ha.com/fan-area/signup/ に氏名とメールアドレス(確認のため2回)入力して国名を選び、誰か一緒に行く予定の人がいれば合計人数を選んでSave Detailsをクリックすれば、ファンパーティー関連の情報を送ってくれます。